失恋と英会話

英会話トレーニングの記録

はじめに

 「仕事に専念したい」という、あまりにありきたりな定型文でフラれていたにもかかわらず、私の脳は弱っていて「待っててもいいですか?」と、今思えば自分を角材で殴りつけたくなるほど呑み込みの悪い返しをして、結局、またフラれた。

 そもそも、付き合ってもいないし、遠距離だし、ただの片思いでした。

 元々望みゼロだったろうに。しばらくはいっちょ前に落ち込んで食欲をなくしてみたり、かと思ったら、その気もないくせにいい顔しやがってあの野郎、と思い出し怒りに囚われる。私にだって大事な仕事はある。私にも専念させろよ。中途半端に優しくして私を振り回しやがって。男だけが仕事してますみたいな顔するんじゃねえ。

 言いたいことは山ほどあったけれども、辛すぎて連絡手段は切ってしまったし、それでもう一生会わないかもしれないし、いつまでもこういうのを続けてるのも無駄だ。わかってる、頭では。仕事に追われているうちに、約3週間経った。

 

 そんなことをしている場合か?

 

 この秋にグローバルマネジメント会議なるものがあって、社内だけれども、世界各国から連結子会社の役員クラスがやってくる定例会議なのだが、今年は私の業務にかかわる内容が議題になっていて、参加しないといけないんだった。全部英語で行われるんだった。会議以外でも役員たちと何かしら英語で話さないといけないんだった。

 

 英会話、全然できないじゃん。

 

 年々苦手意識が高まってきて、つい英語スピーカーの出張者などを避けてしまったりしていて、完全にまずい。仕事にならねえよう。

 

 ……それだ。

 

 これまで比較的、海外とのやり取りもメールだけで済んでしまっていたし、日本語でも社交的じゃないし、と英会話は全然勉強してこなかった。必要な時に、やらざるを得ないタイミングでやればいいよ。そんな甘いもんじゃねえ!と憤慨されそうだが、正直そんな感じだった。けれども。これ、やらざるを得ないタイミングなんじゃないの。これって、とてもとても良いチャンスよ。やるしかないじゃん。G社など英会話スクールの体験レッスンに行ってみたりもしたけれど、まずは、D社のオンライン英会話からでも初めてみるといいだろか。

 

しばらくやり方探り探りですけど、やってみます。